百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜


……!


まさか………

こいつ、本気で私を殺すつもり………?!


「詠ちゃん!逃げて!」


周くんの声が、遠くから聞こえた。

芝狸も、前のように私を助けられる距離にはいない。

その時、八雲の瞳が妖しく光った。


「さようなら…佐伯 詠さん。

……加護者はこの世に、二人もいらない!」


私が、っ!と小さく息を吸った瞬間


パァン!


一発の、銃声が

広場に響いた。





私………

撃たれ………て……




「……ない………?」




ゴト!という鬼火銃が地面に落ちる音で
私は、はっ!と目を見開いた。

目の前には、地面に落ちた、黒い鬼火銃。

私は、状況が理解できずに固まった。


今の銃声は……八雲のものじゃない…。

……八雲の鬼火銃が…誰かに撃たれたの…?