百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



「…姉さんは、高校に入ったばかりの頃、
竜ノ神に気に入られて、加護者になった。

…紺はそれを利用して、大金を払う代わりに
姉さんに、加護者の力をカンパニーに使わせたんだ。」





……なんて卑怯なの………?


家族のために必死で働くお姉さんを
いいように利用するなんて。


私は、ふと遥の顔が浮かんでくる。


……まだ、話の途中だからなんだろうけど、遥の存在が一切出て来ない。


…周くんが、あそこまで遥を憎む理由は、何なんだろう?


その時、私の心の中を察したのか、周くんがこちらを向いて尋ねた。


「…前に、姉さんは、鬼火銃の使いすぎで
亡くなったって言ったよね?

覚えてるかな?」


私は首を縦に振って答える。

すると、周くんは辛そうな表情を浮かべ
ながら続けた。


「…実は、正確にはそうじゃないんだ。」


……?

どういうこと…?