…どうなってるの……?!
その時、私のベッドの上で
何かがモゾモゾ動いているのが見えた。
……?
かけ布団から出ている茶色の毛の塊を
ぐん!!と、引き抜く。
すると、お芋のように、今朝のブサイクな“猫”が出てきた。
それを見るなり、周くんが近寄って、“猫”を私から受け取る。
「!芝さん!ここにいたんですか!
……探したんですよ…?」
“しばさん”?
あ……あの“猫”の名前か。
芝さんっていうんだ。
ってか、なんで敬語??
なんだか不可解な謎は残ったけど、とりあえず目的は達成だよね。
私は、笑って、周くんに言った。
「よかったね、猫ちゃん見つかって。」
と、その瞬間。
聞いたこともないおっさんの声が部屋に響いた。
『誰が“猫”じゃ、アホ!
わしは立派な“化け狸”じゃっ!!!』
「ひっ?!!!」
私は、その声に体が、びくっ!と震えた。
え?え??!
今、どこから?!
私の夜ご飯を奪ったおっさんは、どこに?!
すると、周くんが、はぁ…と頭を抱えた。
その時、周くんの腕からブサイクな“猫”が、するり、と抜けて、ぽてっ、と床に着地した。
そして、信じられないことに、私を見上げながら口を開いた。
『小娘、ここ、干し芋はないのか?
スルメイカ飽きた。』
……………
「えぇーーーーーーーーーっ?!!!!」



