百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



すると、周くんが横目でキッ!と遥を睨み
ながら言う。


「…僕を解放してくれたと思ったら、やっぱりお前はカンパニー側の人間なのか。

僕に、紺を撃つなって……?そんなに社長が大事か。」


……周くん…。


私は、身動きが取れないまま、二人を
見つめる。

すると、遥は小さく息を吐いて言った。


「……敵とか、味方とかじゃねぇ。

今、お前が撃ったら、どうなると思う?」


黙って聞く周くんに、遥は低い声で続けた。


「社長が攻撃出来ないのはお前だけだ、周。

そんな離れた距離からの鬼火銃なんて難なくかわされて、詠が殺されるぞ。」





どくん!


小さく、体が震えた。

青ざめる私を見て、周くんは「…っ」と息を詰まらせると

紺に向けている銃口を下げて、遥に叫んだ。


「じゃあ、どうしろって言うんだよ!

このままじゃ、佐伯さんが………」