百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜


すると、その言葉を聞いた紺が、細い目を
吊り上げて答える。


「なぜですか……?

私が手を出さないのは、あくまで、この少年だけ……。」


はっ!として、遥が視線をさらに鋭くする。

紺が、それを見て、ニィ、と笑って言い放った。


「加護者をみすみす逃すわけには行きません

お嬢さんには、予定通り、カンパニーに入ってもらいます。」





サッ!と血の気が引いた。


こいつ………!

本気で私のことを捕まえる気だ!


その時、周くんがバッ!と鬼火銃を紺に向けた。

場の空気が、一気に張り詰める。

紺が、余裕の表情を浮かべて言った。


「………私を撃って、仲間を助けるつもり
ですか…?」


周くんは、真剣な瞳で紺をとらえたまま、
鬼火銃をぐっ、と握った。

それを見た遥が、一歩周くんに近づいて
口を開く。


「……やめろ周。

あいつは撃つな。」