百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜


呆気に取られる私に、遥は平然とした顔で言った。


「俺が“バカ”なら、お前は“アホ”だろ。」


「はぃぃ?!」


なに?

ちょ……ちょっと待って。


今までの遥は何だったの?!

一瞬で、いつもの遥に戻ってるし!


さっきまで甘えてた遥はどこ行ったの?


混乱する私に、遥は、目を細めて言った。


「……さっきのは忘れろ。

…弱ってただけだ。もう気にすんな。」


えぇ……?


固まる私をよそに、遥は手を合わせると、オムライスを食べ始める。


何なの…?

…この猫みたいな自由人は………。


でも、頼ってくれたってことなのかな…?


遥の心の奥の部分に触れた気がして

私は少し気持ちが柔らかくなるような感じがした。


「………?」


その時、私はふと、遥のベルトに付いている小さなお守りが目に入った。


……何だろ…?


私は遥の背後へと近寄って、まじまじ、と
そのお守りを見る。


と、その時

遥がくるり、とこちらを振り向いた。


「何だよ…?」