百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



な………

なに……………?


私は、ぎゅっ、と目をつぶった。


………。


遥は、あと少しで触れる、というところで止まり

そして、ふっ、と私から離れた。


私は体の力が一気に抜ける。


………何だったの…?

今の……。


私が遥を見つめていると

遥は、ふいっ、と視線を逸らして、呟いた。


「………悪ぃ……。

…気が緩んだ……。」


……え?


私は、ドキドキする胸を押さえながら、
立ち上がる遥を見上げた。

遥はそのまま夕食の乗った机の前に座り、
口を開く。


「……これ……作ってくれたのか…?」


目の前には、二人分のオムライス。

私は、こくん、と頷いた。

遥は、少しの間それを見つめると
ふいにケチャップを手に取った。


そして、フタを開けて私の分のオムライスにケチャップをかける。


“アホ”

………。


……はぁっ?!