百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



ガチャ、ガチャ!


んん???!


いくらノブを回しても、全然扉が開く気配がない。


え?え??

なんで??


私は、その時、はっ!と気がついた。


そういえば、屋上って普通、鍵閉まってるよね?


え?

もしかして、屋上に閉じ込められた??


ってか、絶対、遥わかってたよね?


その時、キーンコーン、カーンコーン、と予鈴が鳴り響く。


……う…

……嘘でしょ……?


…………。



「……っあの変態性悪オトコ───っ!!」



私の大声が、遠くの空へとこだました。


**


「佐伯さん、大丈夫?」


遥に置き去りにされてから五分後。


見事に遅刻した私は

電話で駆けつけてくれた周くんのおかげで
無事、校内に入ることができた。


「ごめんね、周くん…。

急に電話しちゃって。本当にありがとう。」


私は、ぺこり、と頭を下げながら、周くんにそう言った。


すると、周くんは微笑んで、少し不思議そうに私に尋ねた。


「なんで屋上なんかに閉じ込められてたの?」


「え?…あ…えっと……

ちょっと、罠にかけられて……。」


周くんは、「罠?」と、ふっ、と吹き出して私を見た。


……遥のことなんか、死んでも言えない。


すると、周くんは、ふと思い出したように言った。


「そういえば…今日、佐伯さんが、九条 遥と一緒に空を飛んでるのが見えたんだけど…

…気のせいだよね?」


うっ!!