百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



私は、その言葉に、はっ!とする。

確かに、遊馬もあの狐の面のせいで、事務所を出て行ってしまった。


……多分、今日も戻ってこない。


狐火のニュースがあのお面と関係してるなら

遊馬のような人を
これ以上増やすわけにはいかない。


……紺が操る現場を押さえて、止めさせなくちゃ。


遥は、そんな私の考えをすべて見透かしたように、はぁ、とため息をついた。


「本当に、お前は危なっかしくて放っておけねぇよ。

…忠告はしたからな。」


遥はそう言い残すと、くるり、と私に背を向けて、遠くの空へと飛んで行ってしまった


……“首を突っ込むな”…か。

そう言われてもな……。


私は、遥の背中を見つめながら、ふぅ、と息を吐いた。


でも、遥は私のことを心配して言ってくれたのかな…?


なんだかんだ、今まで遥に助けてもらった場面も多いし…


遥が、案外いい奴だってこと、最近分かってきたから

ここは、一つ真面目に忠告を聞こうかな。


私は、そう心に決めて、屋上から校舎内へと続く扉のノブに、手をかけた。


ガチャン。


…………。


ん?