百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



私は、そんな遥を見ながら答える。


「私、学校あるし…オムライス作ってる時間ないよ。

玉子焼きでもいい…?」


すると遥は少し目を細めて、小さく呟いた。


「……甘いやつならいい。」


言い終わった遥は、再びごろり、と寝転んでテレビを見始める。


……甘い玉子焼きが食べたいの?

ほんっとに自由人なんだから…


人のことをどれだけ翻弄したら気がすむんだろう。


…玉子焼きか…。


私は、一人で、ほっ、と息をつく。


なぁんだ……。


いきなり近づいてきて、“癒せよ”なんていうから

ちょっと身構えちゃったじゃん。


すると、遥がそんな私の態度に気づいて、心の中を察したかのように

ふっ、といじわるな笑みを浮かべた。


「なに?エロいことでもされると思った?」


ドキッ!!


本心を読まれて、ぎくり、とする。


「そ……そんなわけないじゃん!ばか!」


すると、遥は「お前がそっちの方が好きならいつでもしてやるよ。」と、

冗談なのか、本気なのかわからない
いつものトーンで言った。


……もー、からかってばっかり。