百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜






かあっ!と顔が赤くなる。

遥は、そんな私を見て、面白そうに口角を上げた。


「バレたらまずいもんな〜。

敵対組織の男と同居してるって知られれば、お前の信用にも関わるもんな。」


スパイ疑惑をかけられたりして。

と、遥はケタケタと笑う。


もー!笑い事じゃない!

周くんに、私が遥の事を好きだって
変に誤解されたら嫌じゃん!


私は遥をギッ!と睨んで、鋭いオーラを放ったが、遥は少しも気にしない様子でテレビのスイッチを入れた。


なんなの………?

ほんとに自分ん家みたいに過ごしちゃって。


すると、画面の向こうからいつもの陽気な声が聞こえてきた。


『おはモーニーング!さてさて、みなさんお待ちかねの“今日の運勢”コーナー!』


遥が、ぼそり、とつぶやく。


「あ。またいつものインチキ占いじゃん。」


「インチキじゃない!!」