百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜



と、その時だった。


チャキ………!


周くんが鬼火銃の引き金に指をかける。





まさか、周くん

本気で鬼火銃を撃つつもり……?


私は、息を呑んでその様子を見つめた。

芝狸も、緊迫した表情で周くんを見ている。


『周、よせ!

撃ってもかわされて、反撃されるぞ!』


私は、芝狸の言葉に、はっ!とした。


そうか…!


いつも相手をしている低級の妖と違って、紺は芝狸と張り合うぐらいの上級だ。

ヘタに怒らせたら、芝狸の言う通り、無傷では済まなくなるかもしれない。


私は、初めて紺と会った時の、鋭い視線を思い出した。

あんな、獲物を逃さない獣のような瞳をする奴が、簡単に浄化されるはずがない。


「周くん!紺を撃っちゃダメ!」