ばっ!と後ろを振り向くと、金髪のロングヘアが瞳に映った。


あ……あれは………。


「私の開発したお面は性能がいいからね。

……自分で外すことは出来ないようになってるんだ。」


その声は、低く、鮮明に私の耳に届いた。

私は、その姿を真っ直ぐに見つめながら、口を開く。


「雅……さん……!」


ぴくり、と周くんの肩が震えた。

私の言葉に、雅さんは、ふっ、と不敵な笑みを浮かべる。


「事務所が揃いも揃って、竜ノ神を捕まえに来たの?

……残念。宝石を手に入れるのは私たちだから。さっさと消えな。」





ぞくり、と体が震えた。

好戦的な視線に、無意識に体がこわばっている。


……雅さんがいるってことは、やっぱりカンパニーは私たちより先にここに到着していたってこと?


その時、私の肩をすっ、と引いて、周くんが私の前に進み出た。

そして、真剣な表情で雅さんを見つめて口を開いた。


「……“私が開発した”と言ったな。

君は、カンパニーの研究員なのか…?」