さくら、咲く頃あなたには


カッコよくて飾らなくて爽やかで
みんなの憧れの的になった彼と
話すことのないまま時は過ぎた。

彼が転校してきてもうすぐ一か月が
過ぎようとした頃、
憧れの的の彼は私の家のリビングに
座って紅茶を飲んでいた。


「な、な、な、な、」

何でここにいるのか聞きたいのに
なの次の言葉が出ないくらい
私は取り乱していた。

「あら、世理、おかえり」

お母さんといっちゃんとミオ君が
リビングにいる事は珍しくない。

だけど、彼がいるのは理解できない。