何か買ってきてほしいものでもあるのか。 同時に考えたのは、幸に触れられたのは二回目だったこと。 最初は朝に、手を握られていたとき。 「壱花」 「なに」 「あの約束、覚えてるか?」 約束って、なんだろう。 海鮮コーナーで冷凍された海老を買った。今日はエビフライ。 首を傾げたあたしを見て、幸は仕方ないって顔をして笑った。 聞いたけれど答えてくれなかった。 高校のとき、幸と話した記憶は廊下ですれ違ったときとか、あたしと幸が放課後時間を潰しているときが殆ど。 遊びに行ったこともない。