Fiore Zattera


そんな問いに私も一瞬考えてしまった。
どう考えても教室一択だ。ここは高校なのだし。

「琴さん、絶対触らないからこっち向いて」

言われて、彼が遠のく気配がした。見るとこちらに掌を向けている。

「この間は本当に申し訳ありません。今後あのような行動は慎みます、だから俺と付き合ってください」

「……やだ」

「なんでやだ?」

小首を傾げて尋ねる。族長からは想像できない動作でかなり可愛い。

「確かにファーストキスだったけど、そんなのに責任感じなくて良いから……」

「そんなのじゃなくね?」

「そんなのでしょう、君にとっては」