私はすごく浮かれていた。

バレンタインの頃、私と慧は一緒にいるのが当たり前だった。

もともと慧はクラスでも目立っていたし、バスケ部でも目立っていた。

明るくて優しくて、人懐っこいところが魅力的だった。

何するのも全力で楽しむ姿は、私以外にも惹かれた人はいたと思う。

女の子だけじゃなく、男の子にも人気ぐあるそんな人だった。


クラスに友達がいなかった私が慧を通してたくさんの人と話せるようになったし、慧がそばにいてくれるだけですごく安心だった。

慧との未来をぼんやりと描きながら、私は未来は明るいと思っていた。

根拠はないけど、楽しいことしか想像できなかった。