恋の実は図書室で

本棚を抜けて机と椅子の並ぶ方へ向うと……



人らしきものが机に伏せっているのがみえた。



「……人?」



私は恐る恐るその影に近づいた



……わっ……まつげ長い……綺麗な顔だな……先輩かな……?



目の前には黒髪のちょっとくせっ毛で驚くほど顔の整った男の子



さっきの音はこの人の寝息なのだろうとほっとした瞬間、足の気が抜けてしまいつい近くのイスにつっかえて転んでしまった



「きゃっ」



幸い手がついたのでそこまで痛くなかったけど上から妙な視線を感じて必然的に上を向く