翌朝ー私は学校に向かった。

靴箱辺りで会長に出逢い、引き受けると伝えた。

そこに、「おはよう~」と美保と保が現れた。

すっかり仲直りしたようで相変わらず、うっとおしいくらいラブラブ…。

思わず、ため息が漏れた。

「ねぇ、慶!!昨日あの赤城隆也と一緒に帰ったの!?」なんてめっちゃでかい声で聞いてくる美保。

周りがざわつく。そして皆が一斉に私を見る。

痛いほど突き刺さる視線…。心が痛む。

「それがどーしたよ?わりぃのか?」と赤城は言って私のところに来てくれた。

「今度のターゲットは慶なの?」と美保は食ってかかってく。

「あぁん?なんの話かよくわかんねぇな」と睨み付ける赤城。

「おい、靴箱で、騒いでんじゃねぇ。迷惑、邪魔だ。どけ…」と会長は言って去っていった。

二人はまだ火花を散らしてる。

「なぁ、止めな、美保。相手はあの赤城隆也だよ?」と保が止めに入った。

なにその言い方…感に障るー

「おい、いくら美保と保でも先輩の侮辱は許さねぇ」と私は言った。

「やーん。可愛い。ありがと、道尊地さん。大丈夫?行こ」と赤城は言いながら、私の腕を掴むと歩き出した。

「すいません…赤城さん、失礼で…あいつら、悪気は無いんですよ!」と私が言えば、

「別に俺は平気。言われなれてる。それより、道尊地さんの方が辛かったんじゃない?周りの視線痛かったでしょ?」と赤城は私を気遣ってくれる。

ホントに敵わない…改めてそう思った。

そして、私たちはそれぞれの教室に向かった。

教室につくと、痛いほどの視線が突き刺さる。

けど…皆何も言わない…

だって私も、赤城も学校で、一番強いと称される、不良のツートップだから。