その名刺には、 結城 大翔と書いてあった。 心理学者だなんて知らなかった。 「はぁ…なんで心理学者って知らないで俺の住所は知ってんだよ…」 「あっ、それはネットに、『無名だが名探偵!依頼料金もお得!』って書いてあった後にえっと、結城さんの名前とここの住所が……」 私がそういうと結城さんは、ハァァと大きくため息をついた。 「くそ、アイツか…。いつもの腹いせか?」 なにかブツブツ言った後、結城さんは立ち上がった。 「少し電話する。」 そういって近くにあった固定電話で電話をかける結城さん。