一番の友達になればいい、と決めてから、一週間。

私はあの変な光に付き纏われる事もなく、何も変わらない平穏な日々を過ごしていた。

「今日はどこかに行く?」

休日の午後。お昼ご飯を食べ終わり、コーヒーを飲みながらまったりしていると、雪ちゃんが「この後どうする?」と聞いて来た。

「あ…私、今日はハナちゃんにスコーンの作り方教わりに行く約束してるんだ」

「えー?そうなの?」

さっきまでニコニコしていたのに、急にムッとした顔になる。

「うん。昨日ハナちゃんから電話が来て、『明日午後からお店お休みにするから、良かったら来て』って」

「すっかりハナと仲良くなっちゃって……」

フイッと顔を背け、雪ちゃんがいじけ始めた。気に入らないと、すぐこれだ。

「一緒に行かない?」

「……行く」

「じゃあ、良いじゃない」

四六時中一緒にいれば、上手く機嫌を取る事も、自然と身に付く。