ジリジリと日差しが照り付けて、夏の気配がする土曜の昼だ。
いつもより、青空が青く感じるのは、僕の心も晴れ晴れとしているからだろうか。
そう、今日は待ちに待ったデート当日だ。
少し遅れてきた彼女は、小走りでボクのところへ駆け寄ってきた。
ワインレッドの薄手ニットにデニムのミニスカートというファッションは、彼女によく似合っていた。
12時にアクアブルー水族館で待ち合わせしていたが、ボクと彼女は11時に駅前の時計台で待ち合わせして、水族館まで一緒に行く約束をしていた。
『待ち合わせまであと少し時間あるから、ご飯食べよっか??』
と彼女は、柔らかい笑顔で言った。
『そうだね!そうしよう!』
とボクは、緊張からか堅い笑顔で言った。