『今日は本当に楽しい1日だったよ!』
本当に素直な気持ちを声にした。
『うんうん。私も本当に楽しかったー!
またこの4人で集まろうよ!』
『そうだね!またみんなで集まろうね!』
『でも今度は彼氏を連れてきてね!
あとカオルっちも恋人連れてきてね!』
そう言って増田カナコは悪戯にニヤニヤとしている。
『いやいや、この4人が丁度いいのー!』
彼女は結論に達したような口調で言った。
ワインレッドのニットが街の光を浴びて、フワッとリボンに包まれているように見える。
小倉良太は『じゃあ、夏になったら海にでも行こうよ!』と提案した。
『行きたーい!海いこーう!』
『わー!めっちゃ楽しみだねー!新しい水着買わなきゃだね!』
『てかあたし、痩せなきゃ。』
『そうだねー、カナコ痩せなきゃね。』
『おい!』
と彼女と増田カナコは、まだ来ていない夏に想いを馳せるように、楽しげに女子トークに花を咲かせていた。
ボクは彼女の水着姿を妄想して、思わず顔をほころばせた。
妄想の水着姿だけで、ボクはうっとりしてしまった。
『じゃあ、そろそろ帰ろっか。』
『うん。そーだね。時間も時間だし、今日はたくさん遊んだから満足。』
『うん、そうだね。うちらこっちだから、じゃあまたね!
いこ、良太。』
『うん。今日は本当にありがとうございました!とっても楽しかったよ!またみんなで集まりましょう。』
そう言って増田カナコと小倉良太は振り向き、歩き始めた。
『バイバーイ』
彼女は歩いて行く、二人に手を振った。
『じゃあ、ボクらも帰ろっか。』
『うん。帰ろう。』
ボクと彼女も帰り道を歩き始めた。

