「めぐみ、それは………………」









___キーンコーンカーンコーン。









結衣が何かを言おうとした瞬間に、チャイムが鳴った。









「あ、あと5分で授業開始だ。めぐみ、この話はまた後でね!」









結衣は弁当箱を片付けると、自分の席に戻っていった。









『王子様』、か…………。









さっき結衣に言われたことを思い出してみる。









……………………やっぱり、ありえないや。









それで考えるのはやめて、授業の準備を始める。









このときの私は、思ってもみなかったんだ。









_____まさか、その『王子様』の本性を知ることになるなんて…………。