「はぁっ?なに、一応って。言っとくけど、あたしらの方が遥斗くんのこと、好きなんだからね?」









な、なにそれ。そんなこと、嫌というほど知ってるよ!








「ねぇ、聞いてんの?」









「ひゃあっ……………!?」









無視したと思われたのか、








茶色のボブの子………確か、永山さん……に、突き飛ばされた。









「いっ、痛ぁ……………」









強い力で押され、地面に尻もちをついてしまう。









「今の声、マジでないわー。ぶりっ子とか、マジでキモい」









「だよねー!!」









彼女らは私に手を差しのべるわけもなく、3人で爆笑していた。









ぶりっ子がキモい?それ、あんたたちじゃん。









「あんたと遥斗くんなんて、つりあってないのよ!早く別れなさいよ!」









「ちょっと可愛いからって調子にのんな!このブス!」









「遥斗くんはみんなのものなの!ひとりじめは許さないんだから!」









なんでそこまで言われなきゃならないの…………!?









―――――――プツン。









私の中の何かが、音を立てて切れた。