私はそう思いながらも、スタスタ歩いていく佐伯くんを最後の最後までジーッと見つめていた。



好きなんだから、一緒にいたいって思うのは当たり前だよね?



それよりも、廊下をスタスタ歩く佐伯くんに対して、廊下を歩いていた人たちや、お喋りしていた人たちがみんな道を作るように真ん中を開けている。



「す、すごい……」



あれは、わざとなのか。
偶然、佐伯くんが通る時にみんな端に行くのか。



まぁ、そんなことはどうでもいい。



私は走って佐伯くんを追いかけた。