そう思い、意を決して雨の中に飛び出そうとした瞬間、私が居たところと逆の扉から佐伯くんが出てきた。 「え、と……」 目が合ったけれど、またすぐ逸らされて。 その度に、私の心はズキズキ痛む。 ここで、佐伯くん!って、名前を呼んでも……無視するでしょう? あぁ、もう……なんで今日は、雨なの。 天気予報に書いてなかったじゃん……バカ!