これから先の行動は、私にとっても佐伯くんにとっても驚いたもので。 佐伯くんの頭の中を私でいっぱいにするには、充分だった。 「し、いっ……」 「っ、」 私は、佐伯くんのネクタイを引っ張って唇を重ねた。 たった一瞬の出来事だったけれど。 その一瞬が、とても大きかった。