目を醒ませば窓の外 白く凝った霧は濃く 馴染んだこの土地が 知らぬ町のように見えて 誘われるようにして外に出た 私の着ていた黒い服 歩くたびきらきらと 水滴が絡まり ビーズを散りばめたように光を弾く お姫様にでもなった気分 ふわりとまわれば 白い静寂を鋭く裂く音 黒と白の間に赤が散る そうか 今日は あの日だったのか 私の消えた日 それは白い日