「ごめん…」



えっ、


どうして謝るの…？



どうしてそんなに辛そうな顔をするの…




「拓…君？」





交わる視線は反らされる事もなく、ただ真っ直ぐに真剣に向かれていた。







「俺…
本当はお前が…」








「お待たせ！！」



拓君の言葉をさえぎるように、勇樹君が教室に入ってきた。





あたしの心臓はバクバクと鳴り止む事をしてくれない。





そしてまた、拓君の視線はあたしから反らされた。