恋じゃないと願うだけ







ドキンっ



あと数センチという距離で目が合う。




「あの…」




あたしのおでこにコツンと自分のおでこをあてる拓君。




「熱下がったな…」




体を起こし、あたしから離れ

相変わらず無表情な拓君。



それでもドキドキしたあたしの心臓は鳴り止まない。





「キス…されると思った?」




「…いや、その」


下がった熱が一気に上がりそうなこの状況…






恥ずかしい…


何を勘違いしてんだか。




「プッ…それ、百面相ってやつ?

また帰り来るから」



こらえていたのが吹き出したように笑う拓君。



あたしはどんな顔をしていたんだろう。

頭の中はパニック状態だった。




でも…

拓君が初めてあたしを見て笑ってくれた。