不安にまみれたあたしの告白。
その答えは、すぐに出た。


フワッと風が吹いて、引き寄せるように神田さんがあたしを抱きしめてくれたのだ。
打ち上がる花火には目もくれず、あたしたちは抱きしめ合った。


神様の声が聞こえた気がした。
幸せになってもいいんだよ、って。
それに呼応するみたいに、彼の声がしっかりと耳に聞こえてきた。


「絶対、泣かせない」

「………………はい」

「絶対、不安にさせない」

「………………はい」

「いつも笑顔でいられるようにする」

「………………はい」


涙が溢れてきた。
次に泣くのは、今度こそ幸せだと思えた時だと心に決めていた。
それは、今しかない。
とめどなく溢れる涙が頬を伝う。


そして、神田さんのハッキリした言葉を聞いた。


「君のことが好きです」

「………………私も、好きです」









こんなに真っ直ぐな愛ってあるの?
こんなに優しい愛ってあるの?
こんなに温かい愛ってあるの?


ここにあったんだ。


近くて見えなかった。
だけど、ようやく見つけた。


誰よりも愛しい、あたしを愛してくれる人。