「準?」

先輩の母親が不信そうな顔をする。

「準、この子たち誰よ?」

「……もう、来ないで下さい。
先輩、迷惑してるんです」

「はぁ?あんたに言われる筋合いはないわよ。
ほら、準行くわよ!」

「……ごめん
僕は行けない」

「ちょっと
あんたたち準に何吹き込んだのよ!」

私たちは答えずにただ無言で先輩の母親を見る。

「な、なによ」

「本当にもう来ないで下さい」

「人のことに口出ししないで。しつこいと訴えるわよ!準と私は親子……」

「いい加減に〜してもらえませんか〜?」

るーちゃん!

「あなたが経営してる店、ドラッグを扱ってますよね〜通報しましょうか〜?」

「るーちゃん!?」

入ったの?

「そうちゃんに入ってもらったの〜」

「あんたたちみたいな子どもが訴えたって誰も聞いちゃくれないわよ!」

「私、警察にコネあるんですよ〜
私の祖父が〜警視総監なんで〜」

け、警視総監!?

「これからは近づかないでもらえるなら〜秘密にしますけど〜もしも近づいたら〜
遠慮なく通報させてもらうので〜覚悟して下さい〜」

「なッ……覚えてなさい!」

「……えっと……
先輩、終わったんですよね?」

「うん」

「るーちゃん!ありがと!」

「えへへ〜
じゃああとは先輩と二人で、ね〜」

る、るーちゃん!?

変な気きかせてくれなくても……

……嬉しいけど

「先輩、行きましょう」

again