「あんたたちが思ってるようなおもしろい話じゃないから」

委員長は前置きをしてから話しだした。

「私が中学の時
クラスに学年ビリの男子……学力で、よ
ビリの男子がいて、先生に勉強を教えてやれって言われたの。
隣の席だったから」

マンガみたい。

すごいシチュエーション。

「それで?」

「それだけよ
その男子は学力を上げ、みごと志望校に合格しました」

「委員長
その人を好きだったんじゃないの?」

「……私だけね」

片想いってこと?

もう少し踏み込んで聞いてみようとしたけど

「いいでしょ
これで」

委員長の言葉で聞くことが出来なかった。

しつこく聞いたら爆発しそう。

「委員長〜
あと一つ〜
その人〜讃良工業高校の人〜?」

「そうだけど……?」

「ううん〜
何でもない〜」

るーちゃん

絶対何か企んでる。

腹黒るーちゃん

こんな時も出現するんだ。

ノートにメモっとこ。