神様、どうか。



「とうとう、腹を括ったか。」


ふっと、鼻で笑いながら言う社長に心底ホッとする。

これがこの人なりの肯定の言葉だと知っているから。


「来月には仕事も落ち着くから、実家の人に都合がつく日を聞いておいてくれ。」

「え?!実家?私の?」


なんで…?


「同棲するんだ。親御さんに挨拶するのは当然だろう?
うちの親は同棲くらいじゃ何も言わないと思うが、一応報告はしとく。場合によっては、一緒に食事ということになるかもしれないが。」


そんな大事な話をしながら、社長は最後まで取ってあった温玉を潰す。


「ちょ、ちょっと待って!私の実家、九州ですよ?なにもそこまでしなくても。お母さんには会ったわけだし。」

「親父さんにも挨拶しないとダメだろ。こういうのは、けじめをつけとかないとな。俺はお義父さんに嫌われたくない。」

「お義父さんって…。」