神様、どうか。



「うちの母と妹の道子です。」


未だ固まっているお母さん達に変わって挨拶すると、つられるように頭を下げる二人は視線を社長に向けたままだ。


「すみません。これつまらないものなんですが、うちの会社の近くにある和菓子屋さんの最中です。」


ご家族で召し上がってください、と社長が差し出したものは、餡を自分で詰めるタイプの最中だ。


ここのは、餡が上品で美味しいんだよね。

いつのまに用意したんだか。相変わらずやることにソツがないな。


「…あの、失礼なんですけど、東堂さんは幸子の働く会社の社長さんというのは本当なんですか?」

「お母さん!」


本当に失礼だから!