私の声が聞こえたのか、その見知った顔の彼が私の方を向いた


困惑している自分を、制御することなどできなくて……



「……どうして……あなたが…………

……生きているの……?」


きっと私は泣きそうな顔をして、そう呟いてしまっただろう


私の言葉に彼が少し目を見開く


「お前……」


彼がそっと口を開いた


声も、私が知っている彼そのものだった



……と、その時


悠優(ゆう)、どうしたの?」


彼の隣にいた人が彼にそう問いかけた



……ユウ……?


そっか……私の勘違いか……


(ひかる)……いや、なんか話しかけられ……「すみません、人違いでした」


私を指さし、ヒカルと呼んだ人に何か言おうとした彼の言葉を遮り、

そう謝ると、私はそっと人混みの中へ紛れた