綺麗な薔薇には闇がある

───罪を償うために死ぬ


───罪を償い続けるために生きる


そんなことは、生きている人間のエゴだと、

死んだ人間が戻るわけでも、救われるわけでもないのだと、どこかで聞いたことがある


でも、そんなことを言ったなら


罪を背負った人間は、どうすることが正解なのだろう


私は、どうすればいいのだろう



「…………ははっ」


一人きりの部屋に、乾いた笑いが響く


いつの間にか鼓動は静まり、代わりに涙が頬を伝っていた


それを(てのひら)で拭うと


……何を、悲劇のヒロインみたいに泣いているのだろうか


自分の弱い心に、ますます憎悪が募る



どこにも正解がないということを改めて実感し、

心臓の辺りの服を強く握りしめた


苦しい、苦しい……苦しい……


「……ごめんなさい…………」


小さな謝罪の言葉は、誰に届くこともなく


暗く深い闇に奪われていった