綺麗な薔薇には闇がある

そう思い、静かに目を瞑ったその時



『───っ逃げて!! 美綺!!』


懇願するような叫び声が、耳を貫いた


驚きですぐに目を開け、声を出した彼女を見つめる


『……瑠花……?』


『……っ私は瑠奈を、犯罪者になんてしたくない!!』


……瑠花の言う通りだ


私が罪を償おうと瑠奈に刺された所で、

瑠奈は普通の人と同じ暮らしができなくなる


私が今死ぬことは、ただの自己満足でしかなくて、

その最悪な結末は、瑠花も……亡くなった瑠樹も苦しめてしまう


誰も、報われないのだ