綺麗な薔薇には闇がある

そして、瑠奈と瑠花と出会った場所



二人は過去の私の手を引き、公園の端にある小さなベンチに、三人で腰掛けた



───もし、この時の私が、

これから起こることを知っていたとしたら、

彼女たちの手を掴まなければ良かったと後悔するだろう


……あぁ、でもそんな後悔をする資格なんて私にはないのか



二人にとってただ一人の兄であった〝彼〟を、見殺しにしてしまった私には……





深緑の葉を纏っていた木々が色を変え、暖色の葉が辺り一面に散らばった風景へと移り変わる


時の流れを表しているのだろう


ベンチに腰掛ける三人の髪が、心なしかさっきより少し伸びている



……忘れたくても忘れられない、

自分が存在していることを酷く恨んだ、あの時期




学校が別々の私たちは、毎日のようにこの公園で待ち合わせをして、他愛もない話をしていた