どうしようもないその感情に耐えられず、

ぬくもりを求めるように膝を抱え、蹲った



〝───どうしたの? 大丈夫?〟


不意に、声が聞こえた



はっと顔を上げれば、

目の前に立つのは、同じ背格好で、顔のそっくりな二人の少女


その見覚えのある顔を見た時、

私は呼吸を忘れ、目を見開いた



『瑠奈……瑠花……』


無意識に呟いたその小さな声に、少女たちは気付いているのか、いないのか

首を軽く傾げ、優しい笑みを浮かべる



〝そんな苦しそうな顔してたら、幸せも寄って来ないよ?〟

〝ほら、笑って?〟


そう言って差し伸べられた二人の手に、自身のそれを重ねようとした時



『っ!?』


私の手は、二人に触れることなく、すり抜けた


それなのに、目の前にある彼女たちの掌の上には、紛れもない私の手が───私の腕から伸びている手が乗っているのだ