いつもの道を、一人、静かに歩く


学校に近づくにつれて、同じ制服を着た人が多くなっていく



それは仲のいい〝友だち〟を見つけると


駆け寄り、笑顔で挨拶をし、他愛もない話をしながらゆっくりと登校する



そうしてどんどん、周りに居た人達は幾つもの固まりを成してゆっくりと進み出す



暫くすれば、一人で歩いているのは私だけとなった


これもいつものことだから、特に気にしていない



だって私に……



友達と呼べる存在なんて居ないから───