時折、段を踏み外しそうになりながら


ふらふらとした足取りで階段を下りる



あの人達に……つい本当の事を言ってしまった


〝どうして貴方たちは、傷付けても私に関わろうとするの〟


自殺を図った私を、必死になって助けたあの人達


何の関わりもないというのに、私を助けるなんて


きっと〝お人好し〟の極みだ



あんな事を呟いてしまったら


きっとあの人達は私に関わろうとする


私と関わると、死んでしまうというのに……



私のために、これ以上誰かが死ぬ必要はない



だから……あの人達とは、もう関わらないようにしよう


きっとそう簡単にはいかないけれど……



教室で授業を受ける気には、とてもなれなくて


私は2時間目の前の休み時間に、学校を静かに抜けた



無論、私を心配し、声をかけてくれる人なんていなかった───