その血はきっと、陽優の返り血



全身に悪寒が走る


この人が、陽優を刺した人だ……


殺してしまいたい……その首を絞めてしまいたい


けれど、今の精神状態で、勝てる確率は限りなく低いだろう



私は下唇を噛み締めて立ち上がると、彼に背を向けて走り出した


「あれ〜? 逃げないでよぉ?」


気が狂ったように男がそう言う



後ろから誰かの足音が聞こえてくる


陽優ではない……きっと、陽優を刺したあの男のものだ


私はひたすら走り続けた


追ってくるあの憎い男から、逃れるために───






゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚

目を覚ますと、そこは教室だった


あぁ、私は眠ってしまったのか


ゆっくりと体を起こした


すると……