「────ということなので、こちら側もプロジェクタ及び家庭用プラネタリウムを全面的にサポート。また、商品関連の書籍を出版……」
電機メーカーJECの本部。その大きなビルの中にある会議室にて、私たちはプロジェクトの打ち合わせをしていた。
綺麗で大きなビルの中にある会議室というのは、私達の会社の建物の中にある小さな会議室とは比べ物にならないほど広い。
私はまずJEC本部の大きさに驚き、それから社内の人数の多さにまた驚き、会議室でも更に驚いた。
もう、なんだか今年一年分驚いたような気分。
まさかこんな大きな会社に足を踏み入れることが出来るなんて思わなかったし、この大きな電機メーカーと私達の小さな出版社がコラボするなんて、本当に夢のようだ。
……このチャンス、企画に参加させてもらうからにはしっかり掴まないと。
私はそう思いながら、意欲的に会議に参加していた。そうしているうちに、気がつけば会議は終盤に差し掛かっていた。
「では、こちらも期待しております。本日はお忙しい中ご足労いただき誠にありがとうございました。」
「いえ、こちらこそ。ありがとうございました。宜しくお願い致します────」

