「な、んで……」
イツキからのメッセージが段々と見えづらくなる。
それは、画面にヒビが入っているからではなく、私の目から溢れ出る涙のせいだった。
止めどなく瞳に浮かんでは流れていく涙のせいで、イツキのメッセージは、全くと言ってもいいほど見えなくなった。
ポトポトと画面に水溜りを作っていく私の涙は、止まることなくどんどん流れる。
まるで蛇口みたいだと思ってしまうほどに、ずっと、ずっと。
私の瞳って、こんなにも涙が出るんだ。
私って、こんなにも感情的になれるんだ。
私にとって、イツキって、こんなにも大きい存在だったんだ。
もう、今更気付いたって遅いけど、私って、イツキのことがこんなにも好きだったんだ─────。