最後だからと言う彼の残酷な言葉は、私の胸をぎゅうっと締め付けた。痛くて、苦しくて、辛い。言葉では表しきれないような気持ち。
止め切れなかった私の感情。瞼からは、とめどなく温かいものが溢れていた。
既にぐちゃぐちゃになっているであろう私の顔を見て、優しく微笑んだ彼は「泣かないでよ」と言って私にハンカチを差し出した。
「その涙……拭ってあげられるのは、俺じゃないから」
早く、戻りなよ。
そう付け足して笑う彼の瞳も、あたたかく揺れているのは私の見間違い?
私の瞳が濡れているから、そう見えてしまうだけ?
彼は、本当に残酷な人だ。
「……幸せになってね。キョンキョン」
だって、そう言って哀しそうに……そして、切なそうに笑うんだから。

