微かに感じた胸のざわめき。だけど、それは何かの勘違いかもしれない。そう思い直し、私は三浦くんとお洒落なレストランでディナーを楽しんでいた。


「京子さん、今度はここ行きましょう」

「わ……水族館?」

「はい!」

「いいね!行こう行こう」

「本当ですか? それじゃあ……」


カバンから取り出した水族館のパンフレットを指差しながら楽しそうにデートのプランや水族館に決めた理由なんかも話してくれた。

本当に楽しそうに話している三浦くんに、私の方もとても幸せな気持ちになった。

彼となら、幸せ以外にはならない。そう確信できる。


「うわぁー、もう僕すごく楽しみです」

「ふふ、私も」

「このイルカショーとか見たいですね」

「あ、いいねいいね」


二人でデートの計画をしたり、他愛もない話をしたり、少しだけ未来の話をしたりする。

そんな幸せな時間を過ごし、私の気持ちは、また一歩三浦くんへと近づいていった。

私は、そう思っていた────。