心配そうに私の表情を伺う三浦くんに少しギクリとしたけれど、ニコリと笑顔を作って平然を装った。
「なんで? 私だって、ぱーっと飲みたい時くらいあるんだから」
「そうですか……でも、なんか無理してるみたいに見えたんで」
勘違いだったらごめんなさい、と謝った三浦くんは私の心を見透かしていた。
ちゃんと、こうして私の事を見てくれる人が身近にいてくれるのは本当に嬉しいこと。
嬉しくて、幸せで、誰かに自分を認めてもらっているような、そんな温かい気持ちになった。
人付き合いが苦手で、人と関わることは面倒な事だとずっと考えてきた私がこんな風に思える様になったなんてちょっと信じられない。
でも、人と関わることの楽しさや幸せを知ろうとしていなかった少し前の自分は、バカみたいだ。
「……ありがとう。三浦くん」
「え?」
「私のこと……そうやって、ちゃんと見てくれて。見てくれようとしてくれて。ありがとう」
突然の私の言葉に三浦くんのくるりとした瞳が余計にくるりと大きく光る。でも、その後すぐにふにゃんと三日月型になり「いいえ」と言って笑った。

