そこには私服姿の桐谷の姿があった。


「は!?なんでアンタがこんなとこにいんの!?」


「なんでってお前が家にいねぇから、お前のダチから聞いたんだよ」


ダチって……たぶん香菜だな。


いや、そんなことよりも、なんでこんなとこまで。


「空けとけって言ったろ。なんで働いてんだよ。行くぞ」


そう言って、私の腕を掴んでくる。


「ちょっと待ってよ!無理に決まってんでしょ?仕事中!!」


レジで騒いでいると、心配した店長が出てきた。


「ちょっとキミ、困るんだけど」


はっきりとそう桐谷に言う店長。


ただの禿げたおっさんだと思ってたのに、店長……!